おはこんばんちは!!!
ゆるふわSEの「ゆるちょここ」です♪
今日も今日とて、いつもの如く「綿矢りさ」さんの小説を読んでいくぅ(/・ω・)/☆彡
ということで、今回は「大震災と学生運動をモチーフに、極限状態における人間の希望を描いた異色の青春小説!」である「大地のゲーム」を読んでみましたぁ♪
本作が発売されたのは「2013年」なので、2011年3月11日に我々が経験したあの東日本大震災の後に描かれているので、フィクションながらとても他人事とは思えないリアルさも想起させられるという感じの作品で非常にエモかったので、その感想とともに簡単にご紹介していーくよ☆彡
内容紹介☆彡
※新潮社様紹介サイトより抜粋
二十一世紀終盤。かの震災の影響で原発が廃止され、ネオン煌めく明るい夜を知らないこの国を、新たな巨大地震が襲う。第二の地震が来るという政府の警告に抗い、大学の校舎で寝泊まりを続ける学生たちは、カリスマ的〈リーダー〉に希望を求めるが……極限状態において我々は何を信じ、何を生きるよすがとするのか。大震災と学生運動をモチーフに人間の絆を描いた、異色の青春小説。
感想♪
本作は「震災と学生運動をモチーフにした青春」がメインテーマであり、今まで私が読んだ綿矢りささんの作品は、女性の何気ない日常の心理描写系かつ現実的な作品が多かっただけに、本作のようなリアリティ溢れるフィクションものはとても刺激的で感情を非常に揺さぶられながらも新鮮な気持ちで読み進めることができました☆彡
特に一番印象に残ったのは、本作に出てくる反宇宙派という学生団体を率いる「リーダー」という存在。
大震災後、また近いうちに確実に震災が起こると予想されている混沌とした世の中で、自分自身も同じ立場/境遇でありながらも、心身共に疲弊しきった周りの学生たちが前を向いて生きていける希望を与える光のよーな存在で、とても頼りになる人だなぁと思ったと同時に、そのような絶対的なカリスマ性を持つ存在も、同じ人間なので消えてしまう時はそこには初めから何もなかったかのように一瞬にして消えてしまうんだなぁって思うとなんだか当たり前ですがとても切ないよぉなはかなげな気持ちになっちゃいました・・・(´・ω・`)
以下、特に印象に残った箇所をコメント付きでご紹介☆彡
・主人公(女性)のリーダーに対する想いが語られる場面にて。
リーダーはいい。一緒にいてみじめな気分にならないのがいい。常に自信を持っている彼が語れば、どんな夢物語でも、世界は私たちのものと思える。
「どんな夢物語でも、世界は私たちのものと思える」風に、自分の想いが周りに思ってもらえる状態ってホントすごいカリスマ性ですよね!!!
きっと、このような学生運動のトップに限らず、企業であれ、国であれ、宗教であれ、形はどーあれ、何らかの組織のトップであるリーダーはこのような能力にたけてるんでしょーね☆彡
私自身も現実世界で、そのような気質の人の語りとかを聞くとすごく感銘を受けて凄いなぁと思うと同時に、私が目指すところもきっとそういったところに近いところがあるので、とても参考になるなぁと思ったりします!
なので、本作に出てくるカリスマ的なリーダーの頭のよさや、その思想/行動にはなんだかとても刺激を受けましたw
・大学の校舎の屋上からバンジージャンプして遊んでいる反宇宙派の学生達の描写にて。
あの日から、近親者を亡くしたショックや激変した環境になじめずに自殺する人間が、後を絶たない。死んだ親族、死んだ仲間たち、考えれば考えるほど引きずり込まれそうになる。私たちは人の心の傷に麻痺して、さらに麻痺させようとしている。頭をスリルで痺れさせないと危ない。死なないために、飛び降りている。
「死なないために、飛び降りている」っていう表現が凄いなぁと思うと同時に、どれだけ極限な状況に彼らが追い込まれていて、その中で何とか生き続けるための術を模索しつつも、そんな状況を楽しんでいるような様子がうかがえる描写でエモかったですw
・主人公(女性)の思うリーダーの凄さが語られる場面にて。
彼を作っているのは私たちでもある。彼は目が異常に良く、私たちをつぶさに観察して、良いところを巧妙に盗む。週一回の例会で出た良い意見を、翌週にはさりげなく持論に盛り込んでいる。だれかが気の利いた言い回しを使えば、さっそく多用して流行らせてしまう。誰かが褒められる特技を身に付ければ、やっきになって短期間で旨味だけ習得する。
コピーされた相手が不快に思わないやり方を心得ていて、万一相手に気づかれても、彼は、おもしろ半分でやってるのに、なにをひがんでるの、と周りを味方にできる魅力をふりまくのを忘れなかった。もともと権利を主張される心配のない事柄ばかり彼は習得するのだから、だれにも彼を批判する権利はない。
彼をよく観察するようになってから気づいたこの事実で、彼の天賦の才能が改革者の素質ではなく、盗み学ぶ素質にあると知った。もちろんそれだけじゃなく、人をよく見ている分、地味にがんばっているメンバーも見逃さず、まめにねぎらったり、みんなの前でほめたりする。彼の激励は、どんなにさりげなくても、不思議なほど、私たちに活力を与える。
なるほど!!!!!!!
これだけリーダーの特性を語れる主人公の観察眼もある意味すごいなぁと思いますが、リーダーの凄さは改革者の素質ではなく、「盗み学ぶ素質」に起因しているってことがよく分かる描写です!
この 「盗み学ぶ」というのは、現実世界でもものすごく重要で、私もよく他の人の良いところで自身に足りていないところは積極的に盗むように心がけているし、周りのメンバに対しては私の知識/技術/行動/考え方などで良いと思うところがあれば逆に積極的に盗んでね。私もあなたたちから盗むからwとよく笑い話で言ったりしていますw
完璧な人間なんていないし、人それぞれ得意不得意はあるし、好き嫌いもある。そんな中で、必要とされていることも役割もそれぞれ違うので、上下関係とか関係なく、優れているものは賞賛するべきだし、相互に尊重しあうのがいーなぁと思ってお仕事していたりします☆彡
まぁ、何がいーたいかっていうと、リーダーはすげーってこと。
ただ、この人々を先導して惹きつけるカリスマ性は、良い方向に向かせればとてもハッピーな結果になりうるが、方向性を間違えれば独裁者や犯罪につながったりするのでそこんとこ注意ですね(´・ω・`)
裏を返せば、歴史的にカリスマ性のあるむーっちゃ悪いことをした方とかも、すごい能力あるので、その「人を魅了して惹きつける(悪い意味で言えば洗脳)能力」は研究のしがいがあると思うし、向ける方向性が一般的に誤ったものだったってだけで、なんだかなぁとか思ったりもします。。。(´・ω・`)
・なぜ倒壊の危険性がある大学にとどまり続けているのかを語る場面にて。
家に帰れば、建物自体は倒壊の危険はあるものの、自分のベッドも、ちゃんとした炊事の出来るキッチンもある。でも大学にとどまっている。混乱を愛し、平和を先延ばしにしている。
「混乱を愛し、平和を先延ばしにしている」って表現がなんだか好きw
・現在の日常について一言。
「神様の贈り物だよね。一日一日が」
なかなかまじまじとそー思える機会がないものですが、ほんとそーですよねぇ(´・ω・`)w
・リーダーに質問したことを回想する場面にて。
以前彼に、大勢の人のまえで話すのはいくつもの目が気になって大変ではないですか、と聞いたことがあった。
「なにが大変なんだ?人は多く集まるほどにパワーを増し、真価を発揮する。途方もないエネルギーの結集を同じ道筋へ導き、みんなで何か成し遂げる瞬間がおれは大好きだ」
すっごい回答ですよねw
まさにカリスマ的先導者って感じwww
でも、言ってることはぐぅの音も出ないほど確かな事だし、言い得て妙だと思いました!!!
これは普通にお仕事でなんらかのプレゼンや提案をするときにもある程度共通して言えることだなぁと思いました☆彡
私も少しだけ似たような感覚を覚えたことがありますが、このリーダーのような状態になっているときは、主人公の思う「悪い緊張」ではなく、リーダーの感じているような「良い緊張」のよぉな状態になるし、良い緊張はいー感じに胸がトクトクとなっているのが感じられ、若干の興奮とともに、頭脳は明瞭で、アドレナリン的な興奮と同時になんだか冷静な自分もそこにいて、自身の事前に想定していたこと以上の表現や発想が話している間に浮かんで来たりして、聴衆の反応も興味津々かつ、その場にいる全員が同じ気持ちを共有し、シンクロしながら同じ方向へ向かいながらも、早くその先が知りたいと前のめりになっているのが感じられるというそんな状況。
多分人生で1、2回しか経験がないですが、私もその感覚は結構好きなので、リーダーの気持ちもなんだか分かるよぉな気がしました♪
綿矢りささんの作品はあたりばかりの面白さ!
本作もおすすめだぞ(/・ω・)/☆彡
さいごに♪
今や、日本は、日本のどこにいても大きな地震が起こりうる可能性がある状態となっており、最近でもそこそこの規模の地震がぽつぽつと発生していたりします。
なので、本記事を見ていてまだ地震へのそなえをしていない方がもしいらっしゃれば、水や食料の備蓄や防災グッズや避難経路の確認等、きちんと地震に対する事前の備えをしていただければと思います。
私も気を付けるので皆さんも、お気を付けくださいね!!!
でゎでゎ☆彡